« 2014年6月 | トップページ | 2014年9月 »

2014年8月

2014年8月28日 (木)

ホーリーランド⑩

かけがいのない友人であるしんちゃんを傷つけられたことで暴走してゆくユウの感情。主犯格である加藤とその周囲に向けられた攻撃もまた激しいものとなってゆきます。

まずは加藤とつるんでいた八木との闘い。これはもう何かが乗り移ったと感じるほどの凄まじい迫力で、演ずるという域を超えているようにさえ見えました。

前回も触れたように、とにかくこの辺りのユウの変貌ぶりが凄いです。演出も素晴らしく、血走った目や蹴りを振り切った際に出る土埃など細部にまでこだわりがあります。なにより、これは全編にいえることなのですけど脇を固める全ての役者さん(エキストラ含む)もまた素晴らしいです。

私は常々アクションにおいて強い主人公が成り立つのは対する相手役の倒され方にあると思っているのですが(時折、時代劇などでも切られる側の方が注目されたりしますが)ホーリーランドでもまたユウと対峙した方達の「この方怪我してないか?」と心配になる程の勢いのある倒れ方や苦しみ方は、ただただ感服するのみです。先の八木役の渡来敏之さんや岩戸役の植木紀世彦さんについてもそうですし、とにかく全員の名前を記しておきたいくらいこのドラマは才能ある役者さんたちに恵まれたなーと思います。ただ悲しいかな、そういった役者さん達が生かせる土台が今も昔も日本の芸能界には少ないような気がするのですよね。。時が経った現在は特に皆さんどうされてるんだろーとふと思ってしまうのです......。
話しを戻しまして、暴走を始めた ユウの狂気はいよいよ廃校上での加藤戦へと繋がってゆきます。

ここで少し怖く感じたのは異質な感情が彼に生じ始めていること。根底にはシンちゃんへの気持ちがあるものの、甘美なる別の何かが彼の中で存在を増してきているという...。それは「全てが危ういこの空間を好きになりかけているんだ」という台詞にも現れています。感情も混沌としてきたなら、廃工場の雰囲気も混沌としていて、、、そして私がこのホーリーランドに初めて触れたのがこのシーンでもありました。

まあ、慣れとは複雑なもので1話からの闘いを見てきたので初見の時ほどの暴力性は感じませんでしたし、それよりもこちらも加藤に対する怒りが出てきているので「ユウ!倒せ!!」とすんなり感情移入していましたね(ちなみに演じる弓削さんは優しい方で、メイキングでは石垣さんに頭突きしたあと背中ポンポンしたりしてました)ここでは意外にも土屋のたきつけでタイマンが成立します。周囲にいるもの達も差しで2人の勝負が見てみたいと声を上げる。ここがやはりこの作品の筋の通ったところで、リアルに感じられるからこそ喧嘩にもただの暴力ではない何かがあることを感じられました。とはいえ、加藤は反則技を繰り出してくるわけで、くーっと腹立ちながら見つつも(苦笑)見応えのある勝負が繰り広げられましたね。

« 2014年6月 | トップページ | 2014年9月 »