« 銀河鉄道の夜⑥ | トップページ | 銀河鉄道の夜⑧ »

2012年8月23日 (木)

銀河鉄道の夜⑦

列車の中で2人が出会う人々。


地上とはまた違うその出会いは、刹那を感じさせるものとなっています。


中でも‘鳥を捕る人’との交流は印象的で、捕えた鳥の試食をさせてもらうのですが、それが干菓子を連想させるお菓子のようになっていて私も食べてみたいな〜と思いました。でも捕獲シーンがあることによって“命あるものをいただく(銀河ですけど)”というのもきちんと伝わっているように思います。


そして他の登場人物、瞳が印象的で渡り鳥の景気をきいてくる人や、無線技師、その無線技師の拾うモールス信号が賛美歌だという女性・・・ここら辺は原作との違いがありますが、暗く静かな雰囲気で、更に白鳥区の終わりと共に見えてくるアルビレオの観測所も不思議な迫力があり「黒い測候所が、眠っているように、静かに横たわったのです」と原作にもあるように、暗い画面や回る球に何か底知れぬ恐怖のようなものを感じました。

さて、ここで車掌による検札が始まります。


買った覚えのないジョバンニは慌ててポッケを探るのですが、いつの間にか切符はそこにあって、しかもカムパネルラのものとは違っていました。


“本当の天上へさえ行ける”切符。
“幻想第四次を行く銀河鉄道ならどこへでも行けてしまう”切符。

「ねえ、僕たちはどこまでも一緒だろ?」と不安になるジョバンニの気持ちが更に胸を痛くさせました。

そして、鳥を捕る人とのあっけない別れ…原作でジョバンニは随分彼のことを気の毒がっているのですが、彼が幸せか不幸かは別にしても、人に対する言葉にするには難しい感情を表現しようとする宮沢賢治の独特の感性がよく出ているな・・・と思いました。

|

« 銀河鉄道の夜⑥ | トップページ | 銀河鉄道の夜⑧ »

映画・テレビ」カテゴリの記事