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2012年1月

2012年1月10日 (火)

重力ピエロ③

起こる事件の犯人が誰か─というよりも、それぞれの心の揺れや心の叫び、誰かを想う気持ちなどに感情移入して見ていました。


私としては、徐々に真実に近づく泉水もさることながら、兄に救いを求める春の気持ちも見ていてとても辛かったです。。。


後に個々に極論に至る2人ですが、原作共々本当に名作だな〜と思いました。

ところで、今回は映像→原作の順で見たのですが、この順番で正解でした。


同じ伊坂幸太郎さん原作の【アヒルと鴨のコインロッカー】は逆に原作→映像の順だったのですが、少し後悔。原作を知っているとどうしても、この人はああで…あの人はこうでこうなって…と分かってしまっているので正直入り込めませんでした(アヒルと鴨〜は特に人物配置が凄いので・・・どちらからでも、え?!となるとは思うのですが)。


ちなみに【ゴールデンスランバー】は映像からでしたが、こちらはそれだけでは物足りなくて慌てて原作を読みました(汗)。

個人的な感想なのでご参考までに。


さて、映画のラストについては賛否両論あるかと思います。

私は、、、良い悪いは別として、こういう終わり方もありかな...と感じました。

因果応報という言葉がありますが、おかした罪が巡り巡ってかえっていったようにも思いますし、春と泉水にもいつか答えが出るようにも思います。


現実の世界でも人はそれぞれ何がしかの重力を背負っていて、振り切るためには何が大事か・・・じっくりと考えさせられる作品でした。2009年、森淳一監督。

That's all.

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2012年1月 7日 (土)

重力ピエロ②

それにしても、出演されている俳優の方々は子役を含め皆さん本当に素晴らしかったです。


別の番組などで姿を見ただけでも、すぐにこの作品を思い出してしまうような・・・(印象の残り過ぎとか、そういう意見もあるかもですが)。


例えば小日向文世さんを【GOEMON】やCMで見ても、春と泉水を「悪いことだ」と言いながらまっすぐに見つめた眼差しや、鈴木京香さんの凛とした佇まい、加瀬亮さんの温和だけど頼りたくなる雰囲気、岡田将生さんの儚げで不安定な雰囲気など、本当にぴったりでした。

一途?な吉高由里子さん、友人役の岡田義徳さんもいい味を出していましたね(ちなみに岡田義徳さんは色んなところで色んな役でよく拝見しますが、私は昔からかなりの名優だと思っております)。


改めて特筆すべきは、加瀬亮さんと岡田将生さんのタッグでした。
このお2人だからこそ成功した部分は多かったのではないかと思います。


中でも泉水が、渡部篤郎さん演ずる葛城のマンションから出てきて茫然と立ちつくし、その後歯をくいしばるシーンは私史上最高ともいえる名演で、これ程悲しい状況ってあるかしら──と震えたくらいでした。


ドラマ『ありふれた奇跡』などでも温和な青年を演じられていた加瀬さんですが、北野武監督作品などでは正反対の鋭い役を演じられているようで(まだじっくり見てはいないのですけれど)そのあまりに違う雰囲気に、役者とは本当に凄い・・・とため息が出ました。


岡田将生さんの、ニッと笑う姿やダイニングでの冷たい眼差し、炎の中での実父との対峙シーンなども、心に闇を抱えている…だけど兄に対しては心を許している、そんな揺れる青年のイメージがよく出ていたと思います。


映画のエンディングテーマを歌っているS.R.SのSometimes-B.C.-(←こちらは日本語ver)のPVにも春は出演していますが、これがまた演出、映像等含め全体的に素晴らしくて、炎の浄化を自分に向けるところは切なくて見入ってしまいました。


「変わりたいんだもっといい奴に」という歌詞は、聞くたびに私にも当てはまるな...と感じます。。。

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2012年1月 4日 (水)

【重力ピエロ】

感想を書こう書こうと思いながら、なかなか書けなかった作品です。

家族、血縁、存在意義…本当に色んなことを考えさせられました。

まず何より予告も含めて印象的だったのは、

「春が、二階から落ちてきた」

という、奥野泉水役・加瀬亮さんの抑揚をおさえた声と自然な表情、それと共に降りてくる、奥野春役・岡田将生さんの2人の姿でした。

特に降りてくる姿は室内からのアングル、外からのアングル共に姿勢が美しくて「こういうふうに降りて」と言われたのかどうか分かりませんが、それだけで何か訴えてくるような感じがありました。


グレーなトーンの中で、悲しげな音楽と共に映る炎の映像のオープニングも心にぐっときました。

なんというか、、、映画全体が薄い霧で包まれているようなそんなイメージがあって、それはこの映画の中心となる〈奥野家〉が、はからずも抱えることとなった‘重力’を見る側が常に意識していたからかもしれません。。。

とても、重いテーマを抱えた映画だと思います。だけど暗いのではなく、シリアスでもなく、じわじわと悲しみが心にしみる…そんな不思議な雰囲気もありました。


言葉の1つ1つも大事というか深い意味があって、例えば兄弟の春と泉水の名の共通点を母役・鈴木京香さんが語るシーンなどは温かくも切ない願いが込められてましたし、父役・小日向文世さんの「俺たちは最強の家族だ」の台詞も強い意味を持っていて、思わず私は涙が溢れてしまいました。本当に特別な意味を持った言葉だな〜と思いました。空を見上げて、なんの迷いも無いかのように1つの命の誕生を決断した父親だからこその言葉…。


更に胸に迫ったのは、二段ベッドで子供時代の春と泉水がふざけあうシーンでした。

泉水が口にするのは子供には似つかわしくない言葉なのですが、それをきいた春はケラケラと笑います。その無邪気さが逆に切なくて、ここでも号泣してしまいました。


もうですね、、、映画館で見ていたらどうなっていたのかしら?と心配になるくらいの涙、涙で、興行的にはなんですけれど、お家でDVDで良かったな〜と思っています。


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